環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

Home > トピックス

 第62回、63回防災アカデミーを開催しました

 第62回防災アカデミーが9月24日(金)に、第63回防災アカデミーが10月14日(木)に環境総合館レクチャーホールにおいて開催されました。
 第62回は、村山顕人大学院環境学研究科准教授により「都市のマスタープランと防災」と題した講演が行われました。まず関東大震災の東京、阪神淡路大震災の神戸などの事例から、災害復興と都市計画について解説し、被災する前に復興計画を策定することの必要性を訴えました。名古屋市については、将来の大災害に備えた防災都市づくり計画の概要を説明しました。そのような対応の基礎となる日本の都市計画の現状と問題点にも触れ、その中での防災の扱いや、長期的な街づくりを念頭においた復興計画の重要性を強調しました。
 第63回は、矢守克也京都大学防災研究所教授により「防災教育のフロンティア」と題した講演が行われました。矢守教授は、自ら研究・実施している防災教育の例をいくつか挙げ、それらを実施・継続していく上で、大人と子どもが一丸となって取り組む必要があることを述べました。また、学校に小型の地震計を設置し、そのメンテナンスやデータ収集を子ども達が行う<満点計画>の話をして、幼い頃から本物の機材と研究に触れること、子供たちが自ら工夫して楽しくデータに接することの重要性、そして「防災についての教育」ではなく「防災を通した教育」の有効性を強調しました。
 一般市民も含めて、第62回は91名、第63回は99名の参加がありました。それぞれ身近な防災の課題として多くの関心を集め、熱心な質疑応答が行われました。
災害対策室のホームページ
http://www.seis.nagoya-u.ac.jp/taisaku/
今後の予定
12月2日(木)今村文彦 (東北大学大学院工学研究科附属災害制御研究センター教授)
 「1960年と2010年のチリ沖地震津波について」
1月19日(水)桜井誠一 (神戸市役所 代表監査委員)
 「私の体験的危機管理 〜阪神・淡路大震災と新型インフルエンザ広報経験から〜」

 写真

写真1
講演する村山准教授
写真2
第62回防災アカデミーの様子
写真3
講演する矢守教授
写真4
第63回防災アカデミーの様子