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名古屋大学大学院環境学研究科今号の表紙から読み解く環境学のキーワード31地球環境科学専攻 教授都市環境学専攻 教授 地球環境科学専攻 准教授地球環境科学専攻 准教授  誰しも一日一度は空を見上げます。でも、私たちはその「空気」の中身まではあまり考えません。地球温暖化・気候変動の主な原因物質である二酸化炭素の大気中の濃度が過去数十年にわたり増えてきたことは広く知られていますが、地球の大気中には実に様々な成分がごく僅かながら存在しており、数十年にわたり、年により、季節により、そして一日の中でさえ、その濃度がダイナミックに変動しています。これらの物質は、植物、海、土壌といった地球表層の様々な放出源から大気圏に入りますが、自動車、発電所、工場など人間が化石燃料を燃やすことや、森林が燃えたりすることは大きな割合を占めます。温室効果ガスであるメタンや亜酸化窒素、大気汚染物質である一酸化炭素、オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物は、大気中に放出された後、太陽の光を受けて化学反応をしながら世界中に運ばれて、やがては地面に落ちるという一生を送りますが、その間、地球の環境や気候の変化に大きな影響を及ぼしているわけです。 写真は、北米大陸での森林火災の様子ですが、ガソリンスタンドはおろか人家もない大自然を運転中、突如現れた森林火災。もくもくと燃える木々、上空に立ち昇る噴煙、大空を広がっていく煙。昨今、森林火災の頻発化が憂慮されていますが、あらためて気候変動の始まりを考えました。地球環境科学専攻 大気水圏科学系 物質循環科学講座 地球大気化学研究室客員教授 谷本 浩志(国立環境研究所 地球システム領域/副領域長 兼 地球大気化学研究室 室長)エコラボトーク計算で挑む環境予測―コンピュータ上の地球 須藤 健悟 飯塚 悟 相木 秀則 中川 書子(司会)環境学の未来予測 31計算で挑む環境予測・評価 伊藤 昭彦/鵜飼 真貴子/前田 裕太環境学の授業拝見! 名大くんが行く 31

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