名古屋大学大学院環境学研究科今号の表紙から読み解く環境学のキーワード33 気候変動に対して、現在さまざまな「緩和策」と「適応策」が考えられていますが、その一つとして、ひと自身も適応していく必要があります。 元々、衣服を重ね着したり薄着になることは温度変化への適応行動の一つですが、近年の夏の暑さへの対応としては、これまでのような薄着(クールビズ)だけでは限界があります。そこで、建物エントランス部などに採涼空間を設けて、屋外からの入室時にまずは体を適度に冷やし、その後の居室では、できるだけ冷房に頼らない工夫を施すことで、快適性を犠牲にすることなく冷房用エネルギーの削減を図ろうとしています。環境学研究科地球環境科学専攻 教授環境学研究科附属持続的共発展教育研究センター長環境学研究科社会環境学専攻 准教授環境学研究科都市環境学専攻 准教授 表紙の写真は、環境総合館の1階に実験施設として設けた採涼空間で、室内にある木製の椅子も含め、学内の共同研究メンバーによる手作りです。木質空間とすることで利用者にくつろぎを与え、また木材産業への貢献を意図し、実験終了後の利活用も計画されています。環境学研究科都市環境学専攻 准教授齋藤 輝幸エコラボトーク環境と人間のウェルビーイング気候変動の時代をどう生きるか高野 雅夫上村 泰裕齋藤 輝幸環境学の未来予測 33環境と人間のウェルビーイング 篠田 雅人/長江 拓也/松本 睦環境学の授業拝見! 名大さんが行く 33
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