Development r いまChatGPTが話題ですが、これから数十年の間に多くの仕事がAIとロボットに取って代わられるという話があります。少子高齢化による人手不足との兼ね合いで、今後どう転ぶかまだ見通せませんが。ウェルビーイングに関連させて言えば、人生のやりがいをどうやって確保していくかが大問題です。それを考えるのも環境社会政策かもしれなくて、一つには大学院が重要ではないかと思います。大学が社会のハブになっていくべきではないか。22世紀に向けてどのような社会をつくっていったらよいか。そういう地球規模の課題に、やりがいを持って挑戦できる大学院が必要です。素晴らしいね、それ。経済的なことを心配せずに研究に没頭できる仕組み、やりがいを持って未来社会を構想していける楽しみ。私の予想では、そうした研究の中から一つや二つはビジネスとして当たるものが出てくるんじゃないか。もし当たったら、大学や社会に利益を還元してもらう。それを、例えば森を守るグリーンジョブとか人を守るケアワークに従事している方々の待遇改善に役立てるとよい。今は逆のことが起こっていて、大学がどんどんやせ細っていく感じです。その流れを逆転させ、大学が中心になって、やりがいのある研究、やりがいのある仕事を生み出していく。そこからビジネスの芽が出てきたら社会に還元していく。そういう仕組みを作っていかないと、つらくなってくるんじゃないか。もっと大学を社会の中心で活用していくべきだと思います。今年度から環境学研究科のリカレント教育のプログラムが始まります。これはまさに今のお話です。大卒で企業に入って定年まで安泰というモデルは既に崩れたわけです。そういう状況では、40代半ばぐらいで将来どうするかを真剣に考え始める。そういう人たちがもう一度大学に来て、働きながら新しい知識やスキルを身につけて、セカンドキャリアに羽ばたいていく、そういう時代になってきたと思うんですね。今、世の中はSDGs流行りだけど、結局何が変わったのか見えない。それは人が変わっていないから。そこで界的に注目され始めました。SDGsを実現するためには、人間の内面、生き方が変わらないといけない。今までは、成長型社会に適合するようなマインドセットを発達させる必要があり、そのための教育、大学だったと思うんだけど、そうじゃない。持続可能な社会をめざすためのマインドセットに変えて、大学も企業も変わっていかなくてはいけない。そういう問題意識だと思うんです。そこから何か新しい構想が生まれて、世の中が変わっていくきっかけになるといいですよね。持続可能な社会づくりに意欲を持っている人がいて、その人たちに機会を与え、やりがいを持ってもらえるようになったら、確かに変わってきますよね。ぜひ実現したいですね。今日はありがとうございました。DGIs(Inne Goals)というのが世上村高野上村高野上村齋藤21世紀後半の日本社会はちょっと
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